2018.09.13就活ルール廃止 新卒採用の未来はどう変わる?

経団連の定例会見で中西会長が21卒以降の採用ルールを廃止すべきと発言したことが新卒採用を行っている企業や人事、就活生の間で話題となっている。

そこで就活ルール廃止後に企業の新卒採用はどう変わっていくのかについて言及していく。

経団連定例記者会見における中西会長の発言要旨


経団連の会見後に様々な論調の発言が飛び交っているが、まずは経団連の正式な発表からその内容を見ていく。

採用選考に関する指針※要約


■ 経団連が採用選考に関する指針を定めたり日程の采配をしていること対し違和感がある

■ 現在の新卒一括採用について問題意識がある

■ それぞれの企業に合った採用手法が必要である

■ 今後の採用選考に関する指針のあり方について経団連で議論する

■日程のみを議論するのではなく、採用選考活動のあり方から議論する

参照:2018年9月3日一般社団法人 日本経済団体連合会 会長コメント/スピーチ

ここ数年、経団連が発表してきたルールに振り回されてきた企業側からすると違和感を感じざるを得ない内容もあるが、現在の外部環境に照らして過去の慣性に従って決められてきた採用の仕組みに対して数々の問題意識があるため根本から見直す必要があるといった内容が述べられている。

ルール廃止後の新卒採用の未来


現在の新卒採用の仕組みについては問題意識を持っている企業や人事も多いと思うが、就活ルールが廃止になりそれを根本から変えていった先には果たして何が起こるのか?

それは過去に捉われない「合理化」である。

そもそも1879年、圧倒的な買い手市場を背景に採用効率向上を目的として始まった「新卒一括採用」は現在の採用市場とはミスマッチ、だが多くの企業はその非合理的な慣習に則って採用活動を行っている。

しかし労働人口が減る一方の売り手市場、企業のニーズは優秀な人材の確保、ルールが廃止になったら企業は無意味な慣習を無視して最も合理的な方法を模索し始めるだろう。

実際、すでに一部の企業が通年採用を開始したことが話題になっているとおり、卒業年度や時期に関係なく優秀な人材であれば内定を出す仕組みを取り入れている企業も増加している。

学生の卒業が近くなってから採用のアプローチをしていてはおこぼれにあずかるしかない。

優秀な労働力を確保したい企業の新卒採用は通年採用に近い仕組みにシフトしていくだろう。

21卒以降の新卒採用のポイント


「何でもあり」になりかねない就活ルールの廃止、21卒以降の新卒採用はどのように取り組んでいけば良いのだろうか?

ポイントはいかにして早くから働くことを意識した学生と接触するかである。

優秀な人材を確保したいのであれば大学後期から就職を意識し始める人材は見切って良いだろう。
売り手市場でふわふわした学生も増えている一方で、学生向けの優良サービスが増えたこともあり逆に早期から働くことを意識して学生生活を送っている学生も増加している。

実際、休学者や退学者は平成19年度から5年間で6.4%も増加しており、理由の1位は経済的理由であるがそれ以降の理由は転学や就職が続いている。
さらに、伸び率を考えると現在は毎年10万人以上の学生が休学や退学をしている可能性が高いだろう。

今後本質的な意味で激化していく採用活動において、いちはやく大学1・2年生から働くことを意識した学生と出会える施策を検討をしてみてはどうだろうか?

そしてスキルや意欲に優れた学生を口説き、学年に関係なく採用をしていく。優秀な学生はやりたいことができるのであれば高い学費を払うより案外入社を選択するだろう。

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この記事を書いた人

COO

元Deloitteグループ、リンクアンドモチベーション出身のコンサルタント。 トレーニングや教育制度設計などの人材開発、採用や組織づくりなどの組織開発のコンサルティングに従事。人材育成・採用・モチベーションなど得意分野や好きな分野もHR領域。 セールスでは新規事業分野においてDeloittグループ、リンクアンドモチベーション両社でトップセールスを獲得。